発達障害の人に起こり得る二次障害について【医師が分かりやすく解説】
坂 副院長坂 副院長

発達障害の人は、二次障害を発症してしまうことがあります。

発達障害であると知らぬまま成長し、その後二次障害を発症して病院にかかったときに実は発達障害であると診断されることが少なくありません。
この発達障害の二次障害の原因や症状、対応についてみていきましょう。

発達障害の人の二次障害とは?

発達障害を持つ人は、適切な支援を受けることができなかったり、環境が合わなかったりすること不登校や引きこもり、不安障害、抑うつ症状などを発症してしまいます。
これが二次障害と呼ばれるものです。二次障害の症状は個人によって異なります。

発達障害の二次障害の原因

発達障害の人は、ミスをしやすい、周りの空気が読めないなど様々な特徴がありますが、周囲の人の理解を得ることが難しいことがあります。
行動や発言などを指摘されることが多く、日常でかなりのストレスを感じることも」あります。
その結果、自分を否定的に捉えたり自信をなくしてしまい、引きこもりや不安障害、暴力的な行動、うつ状態などが二次障害として出現するのです。
嫌な体験や傷つけられるような悲しい出来事など、そういったことを上手く解消できないと二次障害は発症しやすいといわれていますが、発達障害の人全員が発症するというわけではありません。

発達障害の二次障害の症状

大きく分けて内在化障害外在化障害に分けられます。この内在化・外在化の問題は密に関わり合い出現することがあります。

内在化障害

 自分自身に対しての苛立ちが自分に向かって表現される症状のことを、内在化障害といいます。
主に気分障害、強迫性障害などがあげられ、下記のような症状がみられます。
  • ・抑うつ
  • ・不安
  • ・対人恐怖症
  • ・引きこもり
  • ・心身症 
  •   など
      上記の中で、発達障害を持つ若い人に多く見られるのが抑うつ症状だといわれています。
    また、10代後半で引きこもりがちな人や、うつ状態が見られる子どもたちには、実は発達障害の可能性があるとされています。

    外在化障害

    心のなかの葛藤が周りの人に向けて表現される症状を、外在化障害といいます。
    例えば非行や他人への暴力といった問題を起こしてしまうことがあります。
    実はこうした問題を起こしてしまうのは、思春期の子どものみならず小学校低学年の子どもも含まれているのです。小さい頃から家出や反抗することが多くみられます。

    それぞれの年代別にみられる発達障害の二次障害の症状

    二次障害の症状は年代別にそれぞれ異なる症状がみられます。
    ・幼児期:適応する上での軽い問題がみられる
    ・学童期:勉強や集団生活における問題があり、精神的に不安定になることがある
    ・青年期:精神的に不安定、適応行動に問題みられる。主に心身症がみられる
    ・成人期:情緒不安定であったり、行動面・精神面で問題が目立つ
       学童期に問題が見られ始めたとき、その子にあった対応をしておかないと思春期以降にいろいろな二次障害の問題が目立つようになると言われています。

    発達障害の二次障害の予防

    二次障害を防ぐために大切なことは、周囲の人が発達障害について理解することです。
    学校や会社などの環境や人間関係が起因となってストレスが生じることが多く、そのストレスによって二次障害が引き起こされる事が多いです。
    そのストレスを少なくするためにまずは発達障害やその人にみられている症状、対応などを周りの人で共有しサポートしていくことが大切です。
    幼い頃から周りの人の理解が根付いていると、二次障害の予防になると考えられています。
    また家族だけでなく、学校の先生の理解を得ることや先生の対応方法も重要になってきます。
    ですが周りの対応や接し方が良くても、本人のストレスを完全になくすことはできないため、同時に心の発達に対する支援も必要になってきます。
  • ・自分の障害について理解すること
  • ・なにか問題が起きたときどうすべきか対応を学ぶこと
  • ・周囲の人を信頼することが出来、安心できる状態にすること
  • ・発達障害の特性の根本の治療を行うこと
  • まとめ

    ストレスを上手に対処し、二次障害を予防するためには、周りの支援を早くから受けることが大切です。
    発達障害の特性を改善することで、生きづらさが減り、二次障害を改善する事が出来ます。