QEEG検査(定量的脳波検査)とは?検査方法や光トポグラフィー検査との違いについて
発達障害専門外来
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QEEG検査(定量的脳波検査)とは?検査方法や光トポグラフィー検査との違いについて

QEEG検査は、従来からあった脳波検査を最新の技術を用いて詳細に解析していくものです。多くの方は脳波検査自体に馴染みが無いと思いますので、検査方法や検査によって分かることについてご紹介します。

QEEG検査(定量的脳波検査)とは

QEEGは、正式には”Quantitative Electroencephalography”といいます。

  • Quantitative:定量的
  • Electroencephalography:脳波
  • ですので、そのままの名称になっています。

    そもそも人間は、脳の各部から以下のような周波数を出し続けています。

    • γ(ガンマ)波
    • β(ベータ)波
    • α(アルファ)波
    • θ(シータ)波
    • δ(デルタ)波

    それぞれの特徴については後述します。

    これらの脳波が、脳のどの位置から、どんなタイミングでどのくらい出ているのかを画像にすることで、脳の各部位が正常に機能しているかどうかを診断することができます。

    従来の精神疾患領域では、医師による問診がメインで、診断基準は医師の経験値や主観に任せるしかありませんでした。QEEG検査は医師の主観に頼らず、可視化されたデータを元に客観的な診断が可能です。

    ADHDやASD(自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群)を疑っている方に対して、一般の方の脳の状態と比較し、どういった違いがあるのかを視覚的に説明することができます。

    精神疾患領域における脳のMRI検査のようなイメージです。

    単純な脳波検査との違い

    QEEG検査ではない、普通の脳波検査では、以下のように振幅が分かるだけです。

    一般的な脳波検査

    この波形を見る脳波検査で最も診断される病気は「てんかん」です。また、波形を見て左右差や突発波がないかなどを確認していきます。

    明らかな左右がある場合は脳腫瘍や脳出血などの病気の可能性があります。

    また、検査中には過呼吸賦活と光刺激をして脳波の変化を確認します。

    アメリカ食品医薬品局(FDA)によって認可されているQEEG検査とは異なります。

    光トポグラフィーとQEEGの違い

    QEEG検査と似た検査に光トポグラフィー検査がありますが、これらは測定する内容が異なります。どちらも精神疾患の診断補助に利用されるもので、検査単体で確定診断を出すことはできません。

    光トポグラフィー QEEG
    装着するもの 探子つきの帽子 電極つきの帽子
    検査方法 探子の付いた帽子を装着し、いくつかの質問に応える 電極付きの帽子を装着し、リラックスして座っている
    調べること 近赤外線によって検査中の脳の血流変化を測定する 脳波が脳のどの位置からどの程度出ているのかを測定する
    鑑別診断補助
    • うつ症状
    • パニック障害
    • PTSD
    • 発達障害
    • ADHD など
    • 発達障害特性
    • うつ特性
    • 躁特性
    • 統合失調特性
    • 不安特性
    • PTSD特性
    • パニック特性
    • 不眠特性 など
    所要時間 準備時間を含めて10~15分 準備時間を含めて約20分

    脳波の種類

    上述した脳波について、それぞれどのようなときに発するのかを見ていきましょう。

    γ(ガンマ)波

    γ波は興奮や不安を感じているときに出ている脳波です。周波数は30~50Hzです。

    エネルギーや集中力が高まり、スポーツをするときや課題に対して答えを導くような洞察力の遂行においてγ波が発生すると言われています。

    天然の抗うつ剤とも言われる脳波です。

    β(ベータ)波

    緊張や不安、イライラなどストレスがかかっているときの脳波です。周波数は14~30Hzです。

    起きている間はこのβ波が優位な状態になっています。これは起きているときは注意力を持ったり、不意に起こる事故などを防止するために警戒しているからです。

    日常生活を送る中でβ波は重要なものですが、多すぎるとストレス過多で負担になります。

    計算問題を解くなど、瞬間的な思考を行うときにβ波は優位になるようです。

    α(アルファ)波

    心身ともにリラックスしているときに発する脳波です。周波数は8~13Hzです。

    α波に触れてリラックスするわけではなく、リラックスしている状態がα波を発している状態です。

    α波が出ている状態の脳では、ベータエンドルフィンというホルモンが分泌されています。このホルモンは心身のストレス軽減に重要な役割を果たしています。

    α波の効果は複数あり、リラックス効果、ストレス軽減効果、免疫力の向上などがあります。また、集中力も高まっている状態のため、勉強や仕事がはかどります。

    一方で、このα波は持続させるのが難しいという特徴もあります。

    θ(シータ)波

    寝る間際や起きがけの状態、深い瞑想状態にあるときの脳波です。周波数は4~8Hzです。

    感覚としては、ウトウト、ぼーっとしている状態です。こうした状態のとき、記憶力が上がったり、何かをひらめきやすいタイミングと言われています。

    ヨガの達人は瞑想状態に入ると、脳波にθ波が多く含まれるようになるそうです。

    δ(デルタ)波

    δ波は無意識の状態です。周波数は0.5Hz~4Hzです。

    深い眠りについている状態、または無意識の状態が該当します。

    ちなみに、脳波の周波数が0Hzの状態は脳死判定の1つの基準となっています。

    QEEG検査の方法

    QEEG検査は従来の脳波検査と比べ、手順や方法にほとんど変わりはありません。

    1. 19個の電極を頭皮に装着
    2. それぞれの脳波を測定
    3. 測定したデータをディープラーニングを用いた人工知能によって解析
    4. 正常な脳の状態と比較
    5. 問診をして症状を照らし合わせ、診断

    最新の脳波検査では、検査の準備時間も短時間になり、患者さまの負担はほとんどありません。

    QEEG検査で分かること

    QEEG検査では、脳波が正常よりも活性化されているか、活動性が下がっているかを把握することができます。

    例えば以下の画像では、脳の前部分でβ波が正常よりも活性化されていることがわかります。

    qeeg検査結果

    Absolute Power(全体パワー)とは、実際に頭皮に設置した電極で記録された活動電位です。

    Relative Power(相対パワー)とは、各電極に分散された合計パワーのことで、特定の周波数が他の重要な脳の周波数を圧倒しているか、もしくはパワーが低いかを判断するのに役立ちます。

    上記の画像では、通常の人よりもβ波が活性化されているため、緊張や不安感を強く感じている状態だと推測されます。

    ちなみに、上記の画像の患者は死への恐怖、強迫観念、不安感、睡眠問題を訴えてきており、アメリカ精神医学会の診断基準であるDSM-5-TRに基づき、強迫性障害と診断を受けました。

    彼の治療後のQEEG検査結果も見てみましょう。

    qeeg検査結果治療後

    真っ赤になっていた前頭葉のβ波が正常範囲に戻っているのがわかります。

    QEEG検査は、脳の状態を可視化し、具体的にどの部位に問題があるのかを把握するのに非常に役立ちます。また、問題のある部位によってある程度どんな特性を抱えているのかを判断することが可能です。診察の所見と合わせて、以下のような特性を判断できます。

    • 発達障害特性
    • うつ特性
    • 躁特性
    • 統合失調特性
    • 不安特性
    • PTSD特性
    • パニック特性
    • 不眠特性 など

    QEEG検査のデータで分かる発達障害

    2017年にブルガリアのヴァルナ医科大学のRaya Dimitrova氏は、発達障害患者と健常人のQEEG検査データを比較し、δ(デルタ)波、θ(シータ)波、β(ベータ)波に明らかな違いがあることを発表しました。

    QEEG検査

    画像出典:Dimitrov PD, Petrov P, Aleksandrov I, Dimitrov I, Mihailova M, Radkova G, Dimitrova R. Quantitative EEG comparative analysis between Autism spectrum disorder (ASD) and Attention deficit hyperactivity disorder (ADHD). J of IMAB. 2017 Jan-Mar;23

    ADHD(注意欠如・多動症)ではδ(デルタ)波、θ(シータ)波の増加が目立ちます。

    欧米ではθ(シータ)/ β(ベータ)の数値が診療に用いられています。

    自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)患者では、特にδ(デルタ)波、θ(シータ)波が増加しています。

    知能が正常な高機能アスペルガー症候群患者(ASD high)ではβ(ベータ)波の増加は穏やかで、知能が低下している低機能自閉症患者(ASD low)では著名なβ(ベータ)波の増加が見られました。

    qeeg検査結果比較

    TMS治療の指標にもなる

    QEEG検査の結果は、TMS治療で刺激すべき部位を正確に突き止めるための指標にもなります。TMS治療は8の字コイルという特殊な刺激コイルを使って、大脳を局所的に刺激する治療法です。闇雲に刺激すればよいというものではなく、刺激部位はミリ単位で調整する必要があります。そのため、QEEG検査の結果は実際の治療の際にも重宝するデータなのです。

    TMS治療について詳しくは下記の記事を参考にしてください。

    当院で行っているQEEG検査

    ブレインクリニックでもQEEG検査を受けることが可能です。

    当院では最新型の脳波検査を行うことができ、検査時間も短時間で済みます。

    また、検査結果を元にTMS治療を行うこともできます。

    QEEG検査、TMS治療にご興味のある方はぜひお問い合わせください。


    ブレインクリニックQEEG検査①

    ブレインクリニックQEEG検査②

    QEEG検査に関するよくある質問

    誰でもQEEG検査を受けることができますか?

    医療機器としての認可も受けており、検査の副作用もないので、基本的に誰でも安心して受けられます。

    診療の対象年齢はありますか?

    3歳(子ども)から高齢者(大人)まで幅広い年齢層の方を対象にしています。
    ※3歳、4歳のお子さんに関しては、来院後QEEG検査可能か判断します。

    紹介状は必要ですか?

    紹介状なしでも問題ありません。

    相談だけでも大丈夫ですか?

    相談だけの方も受け付けております。

    検査時間はどのくらいですか?

    所要時間は約20分です。

    検査に痛みは伴いますか?

    全く痛みはありません。

    健康保険は適用されますか?

    現在、QEEG検査は、先端医療のため自費診療となります。検査費用は14,300円(税込)です。医療費控除の確定申告を行うことで、税金の還付を受けることが可能です。

    診察日に必要な持ち物はありますか?

    健康保険証など身分証明証がありますと受付がスムーズです。

    精神科に関するお薬を、普段服用されている方は、お薬手帳や現在服用されている薬のメモ等をお持ち頂くと、診察を受ける際に医師や看護師が他の病院や診療所からもらっているお薬に関して「同じお薬が重複していないか」「治療として適切なのか」「副作用のある薬はないか」といったことも確認を行います。

    普段、薬を飲んでいても検査は可能ですか?

    問題なく、検査が可能です。常用薬は内服してお越し下さい。

    検査の日に気を付けることはありますか?

    整髪料はお控えください。化粧崩れが少しでも気になる方は、化粧直しセットをご持参ください。

    18歳未満でも一人で受診可能ですか?

    当院では18歳未満の患者様が親権者のご同席なく診療を受ける場合、親権者様の承諾を頂いております。

    尚、ご来院時に親権者様のご同席が難しい場合にはご署名の上、未成年者様にお渡し頂きますようお願い申し上げます。


    未成年者同意書ダウンロードはこちら


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    【54164Download】-ikidurasanoshotai.pdf 1.8 MB

    医師の主観ではなく、客観的なデータで診断
    脳の状態を診断するQEEG検査(定量的脳波検査)




    15歳男性 ADHD、アスペルガー症候群合併

    21歳男性 アスペルガー症候群、不安障害合併

    22歳女性 アスペルガー症候群、うつ合併

    8歳女性 学習障害、ADHD合併

    技術の進歩により、治療前と治療後のQEEGの変化を客観的に評価することも可能になりました。
    QEEG検査で脳の状態を可視化し、結果に応じて、薬を使わない治療など個人に合った治療を提案します。


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