TMS治療(経頭蓋磁気刺激)とは?費用や効果、安全性について
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TMS治療(経頭蓋磁気刺激)とは?費用や効果、安全性について

ブレインクリニックでも治療しているTMS治療(経頭蓋磁気刺激)について解説します。

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TMS治療(経頭蓋磁気刺激)とは

TMS治療を受ける女性

TMS(経頭蓋磁気刺激)治療とは、反復経頭蓋磁気刺激法(repetitive Transcranial Magnetic Stimulation)を略したもので、厳密にはrTMSと言います。

8の字コイルという特殊な刺激コイルを用いて、頭の外側から大脳を局所的に刺激して脳血流を増加させ、脳機能を正常な状態に戻すことが可能です。

治療抵抗性のうつ病には保険適用で治療が可能

TMS治療は、以下に該当する場合は保険適用での治療が可能です。

経頭蓋磁気刺激療法は、抗うつ剤を使用した経験があって、十分な効果が認められない成人のうつ病患者に用いた場合に限り算定できる。ただし、双極性感情障害、軽症うつ病エピソード、持続気分障害などの軽症例や、精神病症状を伴う重症うつ病エピソード、切迫した希死念慮、緊張病症状、速やかに改善が求められる身体的・精神医学的状態を認めるなどの電気痙攣療法が推奨される重症例を除く。

(令和2年3月5日保医発0305第1号「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(通知)」 より抜粋)

また、この他には2ヶ月程度の入院が可能かどうかも関係してきます。

うつ病患者の全体の3割程度が該当するとされていますが、実際にTMSを保険診療で受けるハードルはまだ高いのが現状です。

TMS治療の適応症

TMS治療は2008年に米国で承認されましたが、日本ではその11年後の2019年6月に重度のうつ病に対するTMS治療が保険適応になりました。

その11年の間にも、海外ではTMS治療はめざましく発展していました。

海外の事例も含め、TMS治療の適応症は下記のように精神科領域を中心に拡大しております。

  • 発達障害(ADHD・ASD)
  • 睡眠障害
  • 不安障害
  • パニック障害
  • 摂食障害
  • 強迫性障害
  • うつ病
  • 双極性障害
  • PTSD

TMSの発達障害における治療効果については下記のリンクを参照ください。

脳の情報伝達の仕組み

私たちの脳では、ニューロンと呼ばれる神経細胞が情報伝達の役割を担っています。

実は、神経細胞は線のようにつながっているわけではなく、シナプスというすき間があります。情報を持っているニューロンの先端から、別のニューロンの先端に向かって電気信号を流すことで、情報がどんどん伝わっていくのです。

シナプスとスパイン

ニューロン同士のすき間(シナプス)では、どのようにして情報が受け渡されているのか説明します。

まず、情報を持っているニューロンの先端と、情報を持っていないニューロンの先端が接続されます。プラグとコンセントのようなイメージです。

このとき、コンセントの役割を担うのがスパインというこぶです。このスパインには、神経伝達物質の受容体があり、情報の受け渡しが行われます。

そして、情報の受け渡しが済み、不要となったスパインは消失して整理されます。スパインは生成と消失を繰り返しながら、最適な情報伝達ができるように調節されています。

TMS治療の仕組み

TMS治療前後での変化

通常、私たちの脳では、スパインを適度に増やしたり減らしたりする調整能力が機能しています。これを神経可塑性と言います。使い終わったプラグをコンセントから抜いて整理するように、必要のないスパインを外したりするのです。

一方で、うつ病を発症している方や発達障害の方は神経可塑性が弱く、スパインの増減コントロールがうまくありません。TMS治療では、磁気を当てることで脳の神経細胞の電流が流れやすくなるようにし、神経可塑性を修正します。

低頻度と高頻度の効果の違い

TMS治療では磁気刺激を当てますが、その頻度や部位によって効果が異なります。

細かく分けると様々な違いがありますが、低頻度でゆっくり当てると神経細胞の働きを抑制する、つまり不要な情報の受け渡しを行わないような調整ができます。発達障害の特性の改善には低頻度が選択されます。

一方、高頻度で当てると、神経細胞の働きを亢進し、情報伝達を促します。うつ病治療では高頻度が選択されます。

薬物療法の副作用

薬物療法は基本的に保険適応の範囲で治療できるため、治療に取り組みやすいと思われています。事実、当院にいらっしゃる方も精神疾患でお薬を服用中という方が多いです。

もちろん、お薬によって症状が落ち着くのであればよいという考え方もありますが、多くの副作用が見られるケースがあることは知っておくべきでしょう。

ADHDのお薬の副作用

ADHDではコンサータストラテラインチュニブといったお薬を服用するケースが一般的ですが、これらのお薬は睡眠の質が低下したり、腹痛などの副作用があることが知られています。

また、食欲減退なども生じることがあり、特にお子さまの場合は栄養が偏ってしまったりして成長障害につながるリスクもあります。

このほか、ASDが合併しているケースでは過集中が悪化したりイライラがひどくなったりということもあり、薬を飲んでいるのに悪化した気がするという状態が起こってしまうことがあります。

うつ病のお薬の副作用

うつ病ではSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)など抗うつ剤を服用しますが、副作用としては性機能障害体重増加が挙げられます。

これらの副作用は、人によっては大きなストレスにつながるものです。うつ病を治療するために新たにストレスを抱えてしまうのは本末転倒で、うつ病が回復していないのに摂食障害などを併発してしまうケースもあります。

多くの患者さまは「うつを治して、明るく生活したい」と思っているはずです。お薬の副作用によってはそれが難しいということもあります。

摂食障害のお薬の副作用

摂食障害にも抗うつ薬や抗精神病薬が使用されることがあります。うつ病と同じように、性機能障害、体重増加などの副作用が見られます。

心理療法の現実

認知行動療法などをはじめとする心理療法は、精神疾患治療の選択肢の一つです。

薬物療法と同じくらいの治療効果を発揮することもあると言われていますが、実はほとんどの精神科では実施されていないです。

心理療法があまり実施されていない理由は、コスト面の問題があります。

心理療法は医師やカウンセラーと1対1で行うことがほとんどで、薬物療法と比較するとマンパワーがかかります。精神科とはいえ基本的にはビジネスですから、よりコストのかからない薬物療法を選択することが多くなってしまうという現実があります。

また、薬物療法や精神療法は一定の治療効果があるものの、基本的に通院しなくていい状態になることはほとんどありません。できたとしても数年単位で時間がかかりますし、当然その期間は治療費がかかります。

TMS治療をおすすめする方

TMS治療は基本的に保険適応外の治療のため、精神疾患を持っているからといって全員におすすめというものではありません。しかし、治療効果の高さや副作用の少なさから、以下のような方にはおすすめです。

  • 長年薬物療法を行っているが効果が見られない方
  • 薬物による副作用が強く出てしまう方
  • 妊娠を検討しており、薬を飲みたくない方
  • なるべく早く改善したい方
  • 働きながら、通学しながらでも治療を進めたい方

ブレインクリニックのTMSと一般的な診療の違い

一般的な薬物療法と当院のTMSの違いを表にまとめると、以下のようになります。

一般的な保険診療
(薬物療法)
ブレインクリニックの
TMS治療
薬の使用 使用する 使用しない
※服薬中の治療は可能
副作用 眠気、めまい、吐き気、頭痛、性欲低下など 軽度の頭痛程度
※治療中は輪ゴムを弾くような軽い刺激がある
効果が出るまでの時間・期間 3~8週間程度 1~4週間程度
治療期間 1年~3年程度の通院と服薬 3~6週間程度
治療頻度 週に1回~月1回程度の通院 週に1回程度の治療

効果を実感するまでの時間や、治療期間が薬物療法に比べて短く済みます。

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TMS治療の頻度・期間

TMS治療の頻度や期間は、使用している機器によっても異なります。

当院ではTMS治療の最新機器であるnovel TBS(ノーベルシータバースト)を導入しています。そのため、一般的に行われているrTMSという治療よりも通院回数・頻度が少なく済みます。

他院で行う一般的なTMS治療では、2週間程度の短期入院プランや2ヶ月程度の長期入院をしながら治療を行うことがあります。こうしたプランでじっくりと治していくことも良いですが、会社や学校に通いながら治療することができないため、時間的にも金銭的にも負担が大きいのがデメリットでしょう。

当院では治療効果に重点を置きつつも、短時間で高い治療効果が期待できるスケジュールを作成し、通勤・通学しながらでもしっかりと治療を行います。

TMS治療の効果の表れ方

症状の良くなり方は、以下の図のように、治療により良くなる確実なトレンドがあります。しかし、環境やストレスなどにより、良くなったり悪くなったりということが起こり得ます。あるいは最初の方はタイムラグがあり、効果が感じにくいこともあります。

そのため、治療の効果に一喜一憂するよりは、ある程度のスパンで考えることをおすすめいたします。TMSは意識出来ていない無意識のところも治療していますので、前ほど深刻に捉えなくなった、〇〇がなくなった、周りから変わったねと言われたりすることも非常に多いです。

また、左に当てる効果、右に当てる効果、両方に当てる効果は個人によって感じ方が違います。治療していく中で最適な当て方になっていきます。

TMS治療の効果の表れ方

TMS治療の安全性

TMS治療は副作用が少ない治療法ではありますが、人によっては多少の副作用が出る場合があります。

また、磁気を使用した治療法のため、安全性の観点から頭や首など刺激部位の近くに金属が埋め込まれている場合は治療不可となります。

副作用

TMS(経頭蓋磁気刺激)の一般的な副作用としては、刺激部位の痛みや不快感、頭痛などがあります。どれも刺激中にのみ認められることが多く、刺激後も持続することはほとんどありません。

電気けいれん療法などと違い、施術の前後に麻酔をする必要は全くありません。医師の指示に従い適切な姿勢で治療ができれば、例えば本を読みながら施術を受けることが可能です。

当院ではリクライニングチェアにお座りいただき、深く腰掛けた状態で治療を受けることができます。ブランケット等の貸し出しも行っておりますので、ご希望の方はお声がけください。

ブレインクリニックでのTMS治療の様子

絶対禁忌

絶対禁忌に該当する場合は治療ができません。

  • 人工内耳
  • 磁性体クリップ(脳動脈瘤の治療などで使用)
  • 心臓ペースメーカー(精密かつ磁気の影響を受けやすい)

相対禁忌

相対禁忌の場合は部位や素材によっては治療不可となることがあります。

  • 体内埋込み型投薬ポンプ
  • 義歯、インプラント

TMS治療のメカニズム

TMS治療では、電磁誘導の法則を用いて頭部に置いた刺激コイルから瞬間的に脳組織に電流を流します。電流が流れてから脳組織が刺激される過程は以下です。

  1. コイルに電流が流れる
  2. コイル平面と垂直方向に磁場が生じ、頭蓋骨を透過する
  3. 大脳皮質に渦電流が生じる(コイルを流れる電流と反対方向)
  4. 渦電流が介在ニューロンを刺激する
  5. 皮質脊髄ニューロンなどが刺激される

TMS治療のメカニズム

TMSによって磁気刺激を与えていますが、実際に神経細胞に影響を及ぼしているのは生体内で生じた渦電流と言われています。

TMS治療は刺激部位の特定が重要

TMSのメカニズムでもご紹介したとおり、磁気刺激を当てることで神経細胞に影響を及ぼす治療法です。その際、治療部位の特定は非常に重要で、治療部位が異なれば同じ刺激でも治療効果が異なります。つまり、当てる位置を間違えると、症状が悪化してしまうリスクもあるのです。

患部特定システム特許証

当院では照射位置を正確に特定するため、「患部特定システム」の特許を保持しています。海外の専門家とも定期的に協議を重ねながら、より効果のある治療を提供できるように日々研究を進めております。

実際、他院でTMSを受けていて症状が悪化した気がするというご相談を受け、当院で治療部位の調整を行ってTMSを実施したところ、症状が改善されたというケースもございます。

TMSは何度か治療を受けないと効果を感じにくいため、どのタイミングでセカンドオピニオンを受けるか迷うと思います。可能な限り早めにご相談いただいたほうが金銭的なご負担も軽く済むため、TMSを受けるかお悩みの方はぜひお早めにご相談ください。

TMS治療は医療費控除が可能です

1月~12月までの間にご本人または、ご家族(税法での「生計を一にする親族」)が支払った医療費を、医療費控除として確定申告をすれば税金の還付が受けられます。

当院では検査費用・治療費の領収書を発行していますので、大切に保管し、確定申告の際にご提出してください。詳しくはお住まいの地域税務署にお問い合わせください。

税務署へ確定申告することで、検査費、診察料、治療費の一部が戻ってきます。申告し忘れても、5年前までさかのぼって医療費控除を受けることができます。

申告の際に必要な書類や医療機関から受け取った領収書、通院の際にかかった経費の領収書などは大切に保管しておきましょう。

費用・通院費について

通院のための交通費も医療費控除の対象になります。診察券や領収書で通院した日を確認しておくとともに、交通機関でかかった金額(※)を記録しておくと、申告の際の集計が簡単にできます。

(※)控除の対象となるのは、交通機関などを利用した時の支出のみです。自家用車で通院した時のガソリン代や駐車場代等は、控除の対象となりませんのでご注意下さい。

国内でのTMSの普及について

TMS治療はまだ日本では広く普及しているとは言えません。特に、うつ病以外の精神疾患や発達障害の治療においては海外から10年近く遅れています。

当院の顧問を務める川口は、2013年よりTMS治療に関わり、6000例以上のTMS治療経験もあり米国臨床TMS学会においても積極的に学術発表を行っています。TMSについて世界的にもトップレベルの知識と経験があります。

アメリカTMS学会での川口先生の発表

ブレインクリニックは、世界的に臨床応用が進んでいるTMSを日本でも取り入れ、患者さまの治療の選択肢を広げたいと考えています。

発達障害の診断名が下りるほどではないが特性によって生きづらさを抱えているようなグレーゾーンの方々に、TMS治療を提供することで生きづらさを少しでも解消していただく。ある人にとっては治療であり、ある人にとってはパフォーマンス向上とも言えるでしょう。

生きづらさを感じて困っているけど、保険診療では救えない。そんなお悩みを抱えている方は、実はたくさんいらっしゃいます。当院がそういった方々の駆け込み寺となれるよう、今後も精進してまいります。

TMS治療についてや、その他の当院へのよくあるご質問を下記のページにまとめておりますので、ご興味のある方は御覧ください。
【よくあるご質問】

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医師の主観ではなく、大規模脳波データベースと比較し、客観的なデータで症状の程度を診断
脳の状態を診断するQEEG検査(定量的脳波検査)



15歳男性 ADHD、アスペルガー症候群合併

21歳男性 アスペルガー症候群、不安障害合併

22歳女性 アスペルガー症候群、うつ合併

8歳女性 学習障害、ADHD合併

技術の進歩により、治療前と治療後のQEEGの変化を客観的に評価することも可能になりました。
QEEG検査で脳の状態を可視化し、結果に応じて、薬を使わない治療など個人に合った治療を提案します。


正確な診断が可能な
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