
発達障害のある子の就学について、学校・学級選びのポイントを精神科医が解説

発達障害のある子の小学校などの就学について解説します。
小学校の学級には大きくわけて3つの学級があります。
- 普通学級
- 特別支援学級
- 通級指導教室
この3つのうちどれかに属することになります。
この記事では、各学級のメリットとデメリットに関して説明していきましょう。
普通学級
小学校で言う定型発達(健常者、発達障害のないこと)の子が通う通常のクラスです。
メリット
- 集団生活の中で競争し合いながら学べる
- クラスの全員と教科書に沿って、授業を受けることが出来る
- 生のコミュニケーションが取れる
- 友達がたくさん出来る
- その子に合うやり方を要求出来る
デメリット
- 一斉に授業を進めるため、勉強に追いつけなくなる
- 1クラス30~40人いるため、指示が通りにくい
- 「皆と同じように」を求められる
- 急な変更(時間割や授業時間)が頻繁にある
- 仲間はずれ、いじめ、孤立などの問題がおきやすい
特別支援学級
発達障害の程度はさまざまであるが、普通学級で学習するのが難しい生徒を対象として、その子にあった指導をしていく学級です。
※情緒クラス:知的面ではなく、コミュニケーション能力に遅れや障害があり、人との付き合い方に問題がある子供が在籍するクラスです。
※知的クラス:発達障害の中でも知的な遅れや障害があり集団生活が苦手、学習内容を記憶するのが苦手な子が多い子が在籍するクラスのことです。
メリット
- 特性に配慮したクラス編成で、1クラス8人くらいで学べる
- 個別で学習が出来るので、苦手なところもわかるまで丁寧に教えてくれるため、勉強がわかるようになる
- 静かで、落ち着いた環境で学習に取り組める
- 発達障害の専門の先生が在籍している
- 障害に対しての理解が深いため安心感がある
- 普通学級のクラスで学ぶ機会もある
デメリット
- 授業の進みに差があるため、普通学級への復帰が難しくなる
- 学習量が少ない
- 教科書よりかは能力に応じたプリント学習が主
- コミュニケーションを学べない(特別支援学級の子達との交流が主になりがちのため)
- 「知的クラス」「情緒クラス」が合同になっていることもある。
通級指導教室
普通学級に在籍の発達障害のある子やグレーゾーンの子が通うことが出来る教室です。
※ほとんどの地域は普通学級と特別支援学級で分かれていることが多いため、設置されている学校は少ないのが現状です。
発達障害のある比較的軽度の障害がある生徒に対して、学校の時間内で状態にあわせた特別な指導が受けられます。ですが、週に1回程度など受けられる時間が短い事が多く、通級指導教室が設置されていない場合は、設置されている学校まで送迎しなければ行けないというデメリットもあるため、利用される方や、設置されている学校も少なくなってきています。
15歳男性 ADHD、アスペルガー症候群合併

21歳男性 アスペルガー症候群、不安障害合併

22歳女性 アスペルガー症候群、うつ合併

8歳女性 学習障害、ADHD合併

技術の進歩により、治療前と治療後のQEEGの変化を客観的に評価することも可能になりました。
QEEG検査で脳の状態を可視化し、結果に応じて、薬を使わない治療など個人に合った治療を提案します。