反芻症の症状、原因、診断、治療について精神科医が解説
発達障害専門外来
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反芻症の症状、原因、診断、治療について精神科医が解説

嘔吐とは異なりますが、食べたものを繰り返し逆流させてしまう「反芻症」という病気があります。この病気が進行すると人前で食事をできなくなるなどの症状も表れます。

今回は、反芻症の症状、原因、診断、治療について精神科医が解説します。

反芻症とは

反芻症とは、食べたものを逆流させる行為を特徴とする摂食障害の一種です。意図せず逆流が起こる場合も、意図的に逆流を行う場合もあります。

摂食障害については以下の記事も参照してください。

有病率

反芻症の有病率データに確定的なものはありませんが、この障害は一般に知的能力障害のある人々など、一定の集団において有病率が高いと報告されています。

経過

反芻症の症状は、幼児期、小児期、青年期、成人期のいずれの時期においても起こりえます。

幼児の場合は自然寛解することがありますが、重篤な栄養障害などを引きおこす危険性もあります。

一時的な症状で落ち着くことも、治療されるまで逆流が持続的に生じることもあります。

知的能力障害や他の神経発達症群を持つより年長の人では、吐き戻しと反芻行動は自己鎮静や自己刺激のいずれかの機能を持つように見えます。

反復性の吐き戻しが続くと栄養不良に陥り、結果的に発達や学習能力への悪影響があるかもしれません。また、吐き戻しが社会的に望ましくないことであると自覚し、意図的に食事の量を減らす人もいます。それに伴って体重が低下し、体調不良などにつながることがあります。社会生活にも一定の影響を与えます。

反芻症の症状

反芻症の症状は、食べたり、食べさせたりしたあとに食物の吐き戻しを繰り返すことです。

多くの場合は食べたものを繰り返し毎日逆流させます。吐き気や胃のむかつきがあるわけではないのに口腔内に上がってきます。上がってきた食物はそのまま吐き出されるか、再び飲み込まれたりします。

また、食べ物が飲み込めない(嚥下困難)ことはありません。

反芻症のある子どもは、下で吸う運動をしながら頭を後ろに倒し、背中をそらして弓形になるという特徴的な姿勢を取ります。

反芻症の原因

幼児または年少の子どもの場合には、ネグレクトを受けていたり、ストレスの多い生活環境に置かれていたりする心理社会的問題、親子関係の問題が発症の環境要因となりえます。

反芻症の診断

DSM-5では、反芻症の診断基準について以下のように定義されています。

A.少なくとも1ヶ月間にわたり、食物の吐き戻しを繰り返す、吐き戻された食物は再び噛んだり、飲み込んだり、吐き出されたりする

B.その繰り返される吐き戻しは、関連する消化器系または他の医学的疾患(例:胃食道逆流、幽門狭窄)によるものではない

C.その摂食の障害は、神経性やせ症、神経性過食症、過食性障害、回避・制限性食物摂取症の経過中にのみ生じるものではない

D.症状が他の精神疾患〔例:知的能力障害(知的発達症)や他の神経発達症〕を背景として生じる場合、その症状は、特別な臨床的関与が妥当なほど重篤である

(出典:DSM-5 精神疾患の分類と診断の手引

他の疾患との鑑別

幼児における胃不全麻痺、幽門狭窄、裂孔ヘルニア、サンディファー症候群といった疾患は適切な身体診察及び臨床検査によって除外されます。

また、神経性やせ症や神経性過食症でも体重増加を気にして摂取したカロリーを消費する手段として、食物を吐き戻してそのまま吐き出す人がいます。

反芻症の治療

反芻症の治療では、行動療法が有効とされます。

乳児や幼児の場合、反芻が起こるたびに口にレモン汁を吹きかけて行動を抑制するように促すことで効果があります。

また、反芻症の背景に知的能力障害や発達障害がある場合、それらの治療を行うことで症状が改善されることがあります。

発達障害の治療には薬物療法、精神療法、TMS治療(磁気刺激治療)があります。

TMS治療とは

TMS治療は頭部に特殊なコイルを当て、脳に磁気刺激を与えて脳神経のネットワークのバランスを改善し、正常な活動に戻す治療法です。アメリカを始めとする欧米では普及が進んでいます。日本ではまだ一部の医療機関でしかTMS治療を受けることはできませんが、当院では治療が可能です。

薬物療法と比べて副作用の心配もなく、治療期間も短く済みます。

発達障害についても改善することが可能です。

TMS治療について詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。

まとめ

反芻症は幼児から大人まで広く見られる症状です。栄養不良によって発達や学習に影響が出たり、大人の場合は社会生活に支障が出ることがあります。

この病気は自分から打ち明けることは非常にまれです。そのため、親御さんや周囲の方が症状を発見したら専門機関での治療を促してあげましょう。


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