コンサータの効果、副作用は?ADHD(注意欠陥多動性障害)のある人に処方される薬を医師が解説
コンサータ(メチルフェニデート)とは?
コンサータとは、ADHD(注意欠陥多動性障害)の方に処方される薬のことです。この薬は、不注意や多動性、衝動性といったADHD(注意欠陥多動性障害)の症状を緩和してくれる作用があり、現在では6歳の子どもから大人まで、この薬を使用することができます。
コンサータ(メチルフェニデート)以外にもストラテラ、インチュニブといった薬が、ADHD(注意欠陥多動性障害)に対して処方されています。どの薬も医師からの処方が必要ですが、特にコンサータは乱用のリスクがあるために流通が制限されております。
医師の処方を正しく守って服用すれば、依存や乱用について心配することはありません。
コンサータ(メチルフェニデート)の作用機序
コンサータ(メチルフェニデート)は、神経伝達物質のひとつであるドーパミンに作用する薬です。
通常、ドーパミンが脳内で放出されると、ドーパミンを受け取る場所のドーパミン受容体に取り込まれます。一方、受容体に取り込まれなかったドーパミンは、再び使えるように再取り込み口に入り、神経細胞に戻ります。
しかし、ADHD(注意欠陥多動性障害)の方は、ドーパミン受容体に入るべきドーパミンが、再取り込み口から神経細胞に戻されており、シナプスの間のドーパミンの濃度が低下しています。そのため、神経伝達物質がうまく働かず、ADHD(注意欠陥多動性障害)の症状が現れると考えられています。
これに対しコンサータは、ドーパミンが通常通り受容体に結合出来るようにすることで、ADHD(注意欠陥多動性障害)の症状を改善させる作用があります。
コンサータの用法・用量
コンサータには18mg、27mg、36mgの3つがあり、始めは18mgから内服していきます。
用量の上限が決まっており、18歳未満の子供では54mg、18歳以上では72mgとなっています。
また、コンサータは1日1回の服用です。
コンサータの効果
コンサータは、服用開始後1週間ほどで効果がみられます。薬の効果は半日続き、不注意、多動性、衝動性といった症状が緩和されていくことがあります。
コンサータの効果には非常に個人差があります。そのため、効果を感じられない、という人がいるのも事実です。ただし効果がないからといって、薬の量を自己判断で増やすのは乱用のリスクもあり、とても危険です。必ず医師に相談しましょう。
コンサータの副作用
主な副作用には以下のものがあげられます。
- 食欲減退
- 吐き気
- 嘔吐
- 不眠
- 体重減少
- 頭痛
- 動悸
など
上記のうち、とくに食欲減退、体重減少はよくみられる副作用です。また、非常にまれではありますが、重大な副作用として狭心症、剥脱性皮膚炎、悪性症候群、肝機能障害、脳血管障害といったものがあります。もし上記のような副作用が出現した場合はすぐに医師に相談しましょう。
コンサータとストラテラの違い
ADHDの薬であるコンサータとストラテラは、どちらもADHDの症状を改善できます。ただし、作用機序が異なり、コンサータは覚醒作用があるため午後の服用は避けることが必要です。
脳の状態を診断するQEEG検査(定量的脳波検査)【当日治療開始可能】
15歳男性 ADHD、アスペルガー症候群合併
21歳男性 アスペルガー症候群、不安障害合併
22歳女性 アスペルガー症候群、うつ合併
8歳女性 学習障害、ADHD合併
技術の進歩により、治療前と治療後のQEEGの変化を客観的に評価することも可能になりました。
QEEG検査で脳の状態を可視化し、結果に応じて、薬を使わない治療など個人に合った治療を提案します。