※現在、東京院・新宿本院・名古屋院ではセルフケア・サポート外来は新規外来受付を中止しております。何卒ご了承下さい。
セルフケア・サポート外来とは
当院では、自らのメンタルケア能力を向上させていくことで精神的健康を常に維持できるようにセルフケア・サポートカウンセリングを行っております。
厚生労働省も対策に乗り出したメンタルヘルス
厚生労働省の平成25年度医療計画から、従来の4疾病5事業に精神疾患を加えた5疾病5事業の医療体制の整備が推進されるようになりました。
※5疾病5事業:「がん」「脳卒中」「急性心筋梗塞」「糖尿病」「精神疾患」の5疾病と、「救急医療」「災害医療」「へき地医療の支援」「周産期医療」「小児医療」の5事業のこと。
メンタルヘルスとは、世界保健機関(WHO)は以下のように定義しています。
自身の可能性を認識し、日常のストレスに対処でき、生産的かつ有益な仕事ができ、さらに自分が所属するコミュニティに貢献できる健康な状態
つまり、日常生活において精神的に安定しており、仕事や学業に打ち込み、社会やコミュニティに貢献できる状態を指します。
心の不調が続くと社会生活がままならなくなるほか、最悪のケースでは自殺にもつながってしまうことがあります。主要国の中で日本の自殺率は非常に高く、その対策としてもメンタルヘルスは重要な位置づけとなっているのです。
セルフケアがなぜ重要なのか
メンタルヘルスが重要なことは間違いありませんが、そのなかでもセルフケアが重要だと言われているのは、以下のような精神疾患の特徴があるためです。
精神疾患は誰でもかかる可能性があるから
精神疾患は、どんなに元気な人でも発症する可能性があります。大切な人との離別、学校や職場などの環境の変化、コミュニティにおける役割の変化など、さまざまなタイミングで発症する可能性があるのです。不調を感じたときに自分で対処できるかどうかは症状の悪化を防ぐために重要で、医療機関を受診するまでに重症化してしまっていると治療に要する時間も非常に長くなってしまいます。
症状に周りの人が気づきにくいから
精神疾患の症状は、骨折などの外傷に比べて周囲の人が気が付きにくいです。そのため、周囲から症状を指摘され、受診を促されることがあまりありません。また、精神疾患に理解のない人が多いのも現実で、精神的な不調を訴えても気にも留めてもらえず、ずるずると症状が悪化していくこともあります。
症状と付き合っていく必要があるから
精神疾患は、通院を始めたからといってすぐに治療効果が出るものではありません。短くても2ヶ月程度、長い場合は一生付き合う必要があるものです。
また、多くの精神疾患は通院すれば治療できるというものではなく、自宅や職場でも自分で治療を続けることが重要です。セルフケアをしながら治療を継続していくことで回復へと向かっていきます。また、精神疾患から回復しても、セルフケアを継続することで再発を予防することに繋がります。
当院のセルフケア・サポート
専門的トレーニングを受けた心理士と1対1のカウンセリング
当院のセルフケアサポートカウンセリングでは、専門的なトレーニングを受けた心理士が患者さまと1対1でカウンセリングを行います。
- セルフケア能力向上に寄与するサポートの実施
- セルフケアに関する様々な情報の提供
- 効果的な実施方法に関する最新情報のご説明
上記のようなサポートを通じ、患者さまのセルフケア能力の向上を目指して一緒に考えてまいります。
豊富なセルフケア方法のサポート
当院では様々なセルフケア方法を取り扱っておりますが、よく取り扱うセルフケアの代表的な4つの方法があります。
マインドフルネス
私たちは、目の前のことに集中しているようで、実は過去や未来のことを考えて「心ここにあらず」になっている時間が非常に多いです。特に、過去の失敗や未来への不安のようなネガティブなことを長く考えてしまっています。
こうした状態から抜け出し、心が今この瞬間に向いている状態をマインドフルネスと呼びます。
何の評価も判断も挟まず、この状況、状態をそのまま受け止める術を習得することで、身の周りで起こることを俯瞰して見ることができ、穏やかでいられるようになります。
マインドフルネスは現在脳科学分野で積極的に研究が進められている分野で、2013年には延べ被験者数1万2000人以上のデータを対象にメタ分析がなされ、不安やうつ、ストレスの減少に効果があるという研究報告がされています。(参照:Khoury B, et al., Mindfulness-based therapy: A comprehensive meta-analysis, Clinical Psychology Review, 2013 August; 33(6):763?771.)
マインドフルネスについて詳細に知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
自律訓練法
自律訓練法は世界的によく知られるリラクゼーション法の1つで、1932年にドイツの精神医学者J・H・シュルツ氏が提唱しました。
自律神経のバランスを取ることを目的としたトレーニングで、自分自身に規定の自己暗示をかける方法で自己催眠状態を作り出し、交感神経と副交感神経のバランスを整えていくものです。
自律訓練法では、以下の手順で精神を落ち着け、リラックスしていきます。
- 背景公式(気持ちを落ち着ける)
- 6つの公式(身体の状態を感じる)
- 消去動作
背景公式~第6公式までの行程で約15~20分ほどかかります。時間のないときには第2公式までの実施でも十分な臨床的効果が得られることが自律訓練法の臨床研究で分かっています。
自律訓練法によって、深くゆっくりとした呼吸や脈拍の落ち着きなど、副交感神経の活性化を図ることが可能です。寝付きやすさが向上したり、リラックスすることで仕事や勉強の効率アップ等の心身のリラックス効果等もあります。
自律訓練法についてより詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
臨床動作法
臨床動作法は、臨床心理学者の成瀬悟策が開発した心理療法です。
動作体験を通して心や生活のあり方を見直す方法で、自然な動作の獲得と心理的成長を目的として行われます。
自然な動作の獲得というのは、例えば肩に力が入る癖がある場合、「肩の緊張を緩めること」がどういった状態で、どのようにしてその状態に至ることができるかを練習していきます。肩の緊張を緩める動作を獲得することで、必要のない場面で肩に力が入らないようにできます。
臨床動作法は精神疾患の患者さまのリラックス法や、スポーツ選手のパフォーマンス向上のために利用されることが多いです。
臨床動作法についてより詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
認知行動療法
認知行動療法は、ある事象が発生したときの「受け取り方」や「ものの見方」にはたらきかけて考え方を変えていくことで、心のストレスを軽くしていくことを目的とした方法です。
この「受け取り方」や「ものの見方」を認知といいます。
認知には何かが起こったときに瞬間的に浮かぶ考えやイメージがあり、これを自動思考と呼びます。
自動思考は、状況→自動思考→スキーマという形で整理する事ができます。例えば以下のような例です。
【状況】
面接で3回も落とされてしまった
【自動思考】
自分は世の中に必要とされていないのだ
【スキーマ】
私は無能で何もできない人間だ
このように、自動思考によってネガティブな方向に偏ってしまうと自分の気持ちがそれにつられて落ち込んでいきます。
事実、うつ状態にある方の認知は極端にネガティブなことが多いです。
この自動思考や行動のくせを見直し、現実的に柔軟な考えができるようにしていくのが認知行動療法です。改善法として、思考記録表の作成、行動計画の作成などが挙げられます。
認知行動療法についてより詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
当院のセルフケア・サポート外来の流れ
当院では、セルフケア・サポートを実施しています。初診時、再診時の流れについてご説明いたします。
- 初診の場合
- 再診の場合
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1予約
当院は初診時も予約制ですので、予約フォームからご予約院やご希望の日時を選択して送信してください。予約が確定しましたら、メールでご連絡を差し上げます。
※すべての日時のご希望に添えない場合はお電話を差し上げます。 -
2来院・問診票記入
当日ご来院いただきましたら、ご予約名と本人確認のために身分証のご提出をお願い致します。その後、問診票をご記入いただきます。
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3問診
ご記入いただいた問診票の内容をもとに、医師が改めて症状についてご質問いたします。 お困りごとや、症状を疑ったエピソードについてお聞かせください。
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4カウンセリング
心理士と1対1でカウンセリングを行います。
・セルフケア方法についての説明
・ポイントを紹介しながら実践
ご自宅でも実践できるように、丁寧に解説しながら進めていきます。 -
5今後の流れ説明
セルフケアが継続してできているか、実際に効果が出ているかの確認も含めて、今後のサポートの計画をご説明します。
また、並行して薬物療法などを行う場合はその説明もいたします。 -
6終了
(薬物療法の場合は処方箋)治療の流れの説明が終わったら、お会計と再診の予約をして終了となります。
薬物療法を行う場合は処方箋をお渡しいたしますので、薬局にてお薬を受け取ってください。
人によって多少前後しますが、ご予約いただいたお時間からおおむね1時間程度でお帰りいただけます。
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1予約
当院では再診の場合も予約が必要です。初診時にご予約いただいた方はその日時にお越しいただき、それ以外の方は予約フォームからご希望の日時をご連絡ください。予約が確定しましたら、メールでご連絡を差し上げます。
※すべての日時のご希望に添えない場合はお電話を差し上げます。 -
2来院
ご来院いただきましたら受付を済ませてお待ちください。
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3カウンセリング
前回の診察からの体調の変化や、お薬の状況(副作用が出ていないか)などをお聞きします。新たに困りごとがある場合もお聞かせください。
ご自宅で実践してみてうまくいかなかった点の改善、さらに効果の出る方法のご紹介などを中心に行います。 -
4終了
治療が終わったら会計をして、次回の予約を取って終了です。
ご来院いただいてから、おおむね40分~1時間程度でお帰りいただけます。
受診の際にお願いしたいこと
- ・受診の際には、健康保険証などの身分証明書をご提出いただきますと受付がスムーズですのでご持参ください。
- ・精神科に関するお薬を服用している方は、お薬手帳や現在服用されている薬のメモ等をお持ちください。お薬の重複、治療として適切か、副作用のあるお薬はないかといった確認を行います。
- ・18歳未満の患者さまが親権者のご同席なく診療を受ける場合、親権者様の承諾を頂いております。親権者様のご同席が難しい場合は、同意書にご署名の上、ご持参いただきますようお願い申し上げます。
当院の薬物療法の考え方
- 対症療法であり、根本的な治療ではない
- 頭痛や吐き気、食欲不振、手足の震えといった副作用がある
- 治療期間が3ヶ月~6ヶ月と長い
以上の問題点を考慮し、根本治療につながる可能性が高く、副作用も少ない、さらに治療期間も短い場合1ヶ月半~2ヶ月で済むTMS治療を最優先の選択肢として考えています。 もちろん、症状が重く、治療に支障が出る場合や、日常生活がままならないようなケースでは薬物療法も並行して行うことがあります。 患者さまとご相談しながら、一人ひとりに最適な治療を進めてまいります。
当院のセルフケア・サポート外来の特徴
- QEEG検査による客観的な診断
- 土日・祝日も診療・電話対応可能
- 当日診断可能
- 5歳から高齢者(大人)まで診断・治療が可能
- 英語・中国語にも対応可能
QEEG検査による客観的な診断
当院では脳波によって客観的に脳の状態を把握できるQEEG検査を導入しています。
従来の精神科の診断は医師の主観による部分が大きく、誤った診断や治療が行われ、結果的に症状がなかなか改善しないということがありました。
QEEG検査では人工知能(AI)を用いたディープラーニングによって様々な脳の状態を統計学的に把握し、正確な診断と治療が可能です。
当院では、QEEG検査の結果と問診の結果を合わせて診断しています。
セルフケア・サポート外来を受診される方にも、そもそもの自分の特性や症状の程度を把握するために、初診時にはQEEG検査を受けていただくことをおすすめしています。
QEEG検査について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
土日・祝日も診療・電話対応可能
当院は土日・祝日も医師がシフト制で診療しており、平日にお時間が取りにくい方でも受診いただけます。
受付時間は10:00~19:00です。
当日診断可能
当院では当日診断も可能です。
ご予約可能な時間帯をご案内いたしますので、当日診断をご希望の方はお電話にてお願いいたします。
5歳から高齢者(大人)まで診断・治療が可能
当院では5歳から高齢者(大人)までの診断・治療が可能です。
英語・中国語にも対応可能
当院では英語・中国語専門の通訳スタッフが在籍しております。
日本語があまり得意でない方でもお気軽にお問い合わせください。
お気軽にご相談ください
子育ては悩みごとがつきものです。特に、発達障害のお子さまとの向き合い方は周囲に相談できる方がおらず、大きなストレスになってしまっていることもあります。
当院では精神科医師や社会福祉士、心理士といった発達障害に詳しいドクター・スタッフがおりますので、お子さまへの接し方に困っている、悩んでいるという方はぜひお気軽にお問い合わせください。
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ご希望の院や⽇時を選べます。
初回カウンセリングの⽅はWEBからの
ご予約を24時間受け付けております。 -
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※お問い合わせの多い項目については「よくある質問」にまとめておりますので、こちらも参照してください。