不登校に多いHSCとは?対処法と育て方のポイント

不登校に多いHSCとは?対処法と育て方のポイント

感受性が強く、刺激に非常に敏感なHSPの存在については世間でも認知されるようになってきました。

HSPは上記のような気質を持つ大人を指す言葉ですが、もちろん子供でも同様の気質を持つ場合があります。

今回は、HSPの子供版であるHSC(人一倍敏感な子)について紹介し、HSCの特徴や対処法、そしてHSCの子を持つ親御さんの心構えについても解説します。

HSC(人一倍敏感な子)とは

HSCとは、Highly Sensitive Childの略称で、日本語では「人一倍敏感な子」と紹介されています。

HSPについてご存じの方は、HSPの子供版と思っていただければ相違はありません。

HSPの説明は以下の記事を参照してください。

HSCはDOESと呼ばれる4つの性質を持っており、感受性が強く、体の内外の刺激に対して非常に敏感だったり、他者の気持ちに強く共感したりします。HSPと同様に人混みや騒音が苦手な傾向にあり、学校生活にうまく馴染めないなどの問題を抱えていることが多いです。

HSCは病気ではない

HSCは病気ではなく、その子が生まれながらにして持っている気質です。そのため、治療が必要というわけではありません。また、HSCということがネガティブな印象を与えるものでもありません。

子供がHSCであるということをネガティブにとらえる親御さんがいらっしゃいますが、HSCになる原因もありませんし、育て方に起因するものでもないのです。

もちろん苦手なこともありますが、HSCにはほかの人にはない得意なこともたくさんあります。

5人に1人はHSC気質を持っている

HSC気質は人口の20%程度、つまり5人に1人が持ち合わせていると言われています。少数派であることは確かですが、決して珍しいものではありません。学校のクラスにも数人はHSCがいるはずです。

最近になってHSP、HSCという存在が認知され始めましたが、これまではそうした存在が認知されていませんでした。

マイペースで集団行動が苦手で、よく先生から注意を受けている子があなたの周りにもいたのではないでしょうか。

原因不明の不登校はHSCが原因かも

学校での集団生活では、HSCの子にとって重荷となることが多いです。

例えば、誰かが責められているときは自分も責められているように感じたり、人前で自分の意見を言うことに緊張してひどく疲れてしまったりします。

また、友達から何気なく言われた言葉をいつまでも気にしてしまい、授業に集中できないこともあります。

そもそも人混みや騒音が苦手な傾向にあるHSCの子にとって、学校生活は大変なのです。そのため、クラスメイトにいじめられるなど直接的な問題がないのに、学校に行きたくないと言ったり、登校しようとすると頭痛や腹痛が生じたりする傾向があります。

アメリカをはじめとする欧米諸国ではホームスクーリングが教育の選択肢として存在しているため、HSCでも子供の状況に応じて最適な環境で教育を受けやすくなっています。

一方、日本ではホームスクーリングが広く認められていないこともあり、HSCの子にとっては自分に適した環境で学習することが難しいのが現状です。

子供がHSCかどうかわかるセルフチェック診断

HSP、HSCを提唱したアーロン博士によると、Is Your Child Highly Sensitive?のページに記載のある23の質問に回答することによって、お子さんがHSCかどうかを判断できるとしています。13個以上当てはまった場合はHSCであるとされていますが、該当する個数が少なくても強く該当する場合はHSCの可能性が高いとしています。(権利の関係で実際の設問を紹介することはできないため、上記のリンクから是非セルフチェックをしてみてください。)

チェックリストを見てみると、ご自身のお子さんに当てはまる項目や、自分の幼少期に当てはまる項目があるという方もいらっしゃるでしょう。

上述の通りHSCは生まれながらの気質であり病気ではないため、該当するからといって心配するようなものではありません。

また、HSCの特性を持つ子を発達障害と誤解する方もいます。HSCと発達障害は一定の類似性はありますが、発達障害(自閉スペクトラム症)は人の気持ちに気づきにくかったり空気を読むのが苦手という特徴があるのに対し、HSCは人の気持ちを敏感に察することができるなどの違いがあります。

どうしても気になる場合は精神科や心療内科を受診してみるのがよいでしょう。

HSCの子どもの育て方のポイント

上記のセルフチェックや専門医の診察で自分の子がHSCだと分かったとき、親としてはどのような心構えで接するのがよいのでしょうか。

HSCの子が得意なことを伸ばしながら成長していくために、いくつかのポイントをご紹介します。

味方であることを積極的に伝える

まず、HSCの子は刺激に敏感なため、常にいろいろな不安を抱えている傾向にあります。集団生活の中で苦手なことにたくさん直面し、そのたびに自分を責めてしまい、自己肯定感が低くなってしまうことがあります。

また、先生や友人の何気ない一言が気にかかり、嫌われているのではないかと心配していたり。

親ができることは、外部で様々な刺激にさらされて不安を感じている子供に対して、いつも見守っていること、味方であることをしっかりと伝えてあげることです。いつでも安心して過ごせる環境を作ってあげることで、日々感じている不安を和らげることができます。

大切なことは、いつでもあなたの味方であるとメッセージを伝え続けることです。日々の生活を通して、はっきりと伝えてあげましょう。

独特の感性を認めてあげる

HSCの子は物事を深く考えてしまうため、周囲の子が「ルールだから」と受け流しているようなことでも気になってしまい、疑問を持つことがあります。親はそういった独特の感性を面倒くさがらずに認めてあげることが重要です。

「いいところに気が付いたね」「確かに、そういう考え方もあるよね」というように、お子さんの考えを認めてあげましょう。

HSCの子は、学校の集団生活などを通して人とは違う感性を否定されがちです。親が知らないところで、自己肯定感がどんどん低下していってしまう傾向にあります。

お子さんのありのままの感性を認めてあげて自己肯定感を高めてあげることで、自分の得意なことをどんどん伸ばしたり、いろいろなことにチャレンジするようになります。

むやみに叱らない

HSCの子は気持ちにムラがあることが多いため、例えば勉強に身が入らなかったりすることもあります。親御さんとしては、ちゃんと勉強させなくてはいけないと思って強く叱ったりしてしまうこともあるでしょう。しかし、HSCの子をむやみに叱ると自己肯定感が低くなってしまい、自分は何をしてもダメだと余計に身が入らなくなっていきます。

こうした悪循環を回避するためにも、しつけのために叱ることは極力せず、粘り強く見守ってあげるようにしましょう。

無理をしていないか見守る

HSCの子は、一見普通にしているように見えても、常に様々な不安や恐怖と戦っています。人の気持ちに人一倍敏感なため、「親に心配をかけたくない」と思って無理をしていることもあります。親はそういったHSCの特性をしっかりと理解し、優しく見守ってあげることが重要です。

上述した通り、いつでも味方であることを常に伝えてあげて、子供が不安に思っていることを話しやすい環境を作ってあげるようにしましょう。

まとめ

HSCは病気ではなく生まれ持った気質であり、本人も親も受け入れて生活することが重要です。

学校での集団生活に馴染めないからといって落ち込むことはなく、多くの人が持っていない長所を伸ばしてあげられるように環境を作ってあげるようにしましょう。

お子さんがHSCなのかどうかはっきりとせず、気になる場合はぜひ精神科や心療内科を受診してみましょう。病気ではないため治療法があるものではないですが、お子さんの特徴や親御さんの向き合い方など、専門的な知見を活かしてアドバイスをすることができます。ぜひ参考になさってください。

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